『腕立て伏せ』は
場所を選ばずに出来る
優秀なエクササイズですよね。

比較的有名な運動ではありますが、
トレーナーとして活動している方はご存知の通り、
意外ときちんと実施するのは
難しい種目と言われています。

しかしながら、
腕立て伏せを通して得られるものも多く、
アスリートの指導を行っている方の中には

「ベンチプレスよりもまずは
腕立て伏せが出来るように」

と指導されている方も
多いのではないでしょうか。

良いフォームで
自重の腕立て伏せが出来るようになったら、
背中に重りを乗せることで
上肢に負荷をかけるプログレッションも
可能でしょうし、
ベンチプレスと互換性を持たせることも可能です。

しかしながら、
これらの種目は共通する部分はありつつ、
注意点や得られる能力も異なります。

今回はベンチプレスと腕立て伏せの違いと、
使い分け方について解説していきます。

ベンチプレスvs腕立て伏せ

ベンチプレスと腕立て伏せの違いを
以下に挙げました。

  • 体幹部を安定させる必要性
  • 肩甲骨の動き
  • 種目のバリエーション

以下でそれぞれについて解説していきます。

体幹部を安定させる必要性

ベンチプレスにおいては
体幹部の大部分はベンチによって支えられており、
上肢の力発揮にある程度専念することが出来ます。

一方で腕立て伏せにおいて、
体幹部は直接地面やベンチに触れておらず、
つま先や腕を介して支えられています。

腕立て伏せによくあるエラーとして、
挙上の局面で身体が反ってしまうというものが
あります。

これは上肢の筋力不足を補うために
身体を反らしてしまっているパターンもあれば、
腹筋群をうまく使えておらず、
体幹部を固定出来ていないパターンもあります。

ベンチプレスがある程度の重量を扱えているのに
身体が反ってしまうという選手は
後者である可能性が高いでしょう。

スポーツによっては
身体がのけぞらないように
(腰部が伸展しないように)しながら
上肢で力発揮をする必要のある局面も多々あると
考えられるので、
そのような選手は腕立て伏せを実施する優先度は
高くなるかもしれません。

一方で上肢の筋力不足を補うために
身体を反らしてしまっている
パターンの選手の場合、
あえて軽重量のベンチプレスで
上肢を鍛えてから腕立て伏せに移行するというのも
選択肢の1つとしてありかもしれません。

肩甲骨の動き

ベンチプレスにおいては、
バーベルが下降したときの
肩甲上腕関節の過剰な水平伸展を避けるため、
また、大胸筋への刺激を十分に得るために
肩甲骨は内転位で固定します。

一方で腕立て伏せの場合は
肩甲骨が床やベンチに触れておらず
自由に動けるので、
肩甲骨の内外転に関わる筋も
鍛えることが出来るでしょう。

種目のバリエーション

ベンチプレスも
ナローグリップやワイドグリップなどの
バリエーションをつけることも可能ですが、
腕立て伏せは手幅以外にも、
プッシュアップジャンプなどの
パワー系のトレーニングへのプログレッションが
容易に可能です。

もちろんベンチプレスも
スミスマシンを用いたベンチプレススローなどの
パワー種目に移行することは可能ですが、
器具に限りがある場合は
チームで実施するのは難しかったりしますよね。

腕立て伏せのフォームを
きちんと実施出来るということは、
体幹部の機能を向上させることだけではなく、
上肢のパワー向上までの
包括的なトレーニングを行う準備にもなります。

まとめ

今回はベンチプレスと比較した
腕立て伏せのメリットを中心に紹介しました。

しかしながらベンチプレスにも、
上肢のフォーカスをして
高負荷をかけられるなどのメリットもあります。

次回は腕立て伏せのキネマティクスや
バリエーションについて
もう少し深掘りしていきます!