- 新しくトレーニング指導を開始する、
- トレーニングを開始しようとしている
こういったチームに対しては、
トレーニングを行うことのメリットを説明して
重要性を理解してもらうことが重要ですよね。
トレーニング実施のメリットといえば、
筋力やパワーの向上による身体能力の向上、
身体の各部位を強化し、
身体の効率的な動かし方を獲得することによる
怪我の予防などが挙げられます。
しかしながら、
メリットだけを紹介するだけでは
信頼を得られない場合もあります。
これはトレーニングに限らずですが、
保険の営業やメーカーの営業にしろ、
各サービス・商品の長所だけでなく
短所もきちんと説明してくれる営業マンのほうが
信頼できると思いませんか?
トレーニングも
全くデメリットのない万能薬ではありません。
チームのコーチや監督、もしくは選手にも、
昔ウエイトトレーニングを実施して
失敗した経験があるといった方もいるかと
思います。
トレーニングのメリットだけでなく
デメリットも説明でき、
どのようにしたらそのデメリットを
最小限に出来るかを説明出来れば、
失敗体験を持っている人も
トレーニングの導入に積極的に
なれることでしょう。
今回は考えられる
ウエイトトレーニングのデメリットを
紹介していきます。
疲労が溜まる
「疲労が溜まる」
これは当たり前のことですよね。
また『筋肉痛』も
選手がトレーニングを嫌がる
原因の1つと考えられます。
これは冒頭で紹介したメリットと天秤にかけ、
目先のコンディションだけでなく
長期的な成長について
考えてもらうことが必要不可欠です。
また、疲労や筋肉痛といったデメリットを
最小限にする方法を
トレーニング指導者は知っておく必要が
あるでしょう。
具体的には、
身体が慣れるまでは
トレーニングボリュームを抑えることです。
筋肉痛もそうですが、
翌日以降のパワーや筋力の低下は
高強度なトレーニングよりも
高ボリュームなトレーニングのほうが
大きいことが明らかになっています。
そのため、
トレーニングに慣れていない選手の導入期では
セット数やレップ数を
少なめで導入するのが良いでしょう。
怪我をする可能性がある
これはどのような運動にも言えることですが、
ウエイトトレーニング実施中に
怪我をする可能性があります。
怪我をしづらい身体を作るための活動で
怪我をしてしまったら本末転倒ですよね。
一方でウエイトトレーニングでの怪我の発生数は
他のスポーツに比べたら
格段に少ないことが報告されています。
そして、
ウエイトトレーニングでの
怪我の発生を抑えるためには
- 負荷をレベルに合わせて漸増させていくこと
- 関節に無理な負荷が
かからないように実施すること
が重要です。
一時的にパフォーマンスが落ちる可能性がある
ウエイトトレーニングを実施する場合、
同時に除脂肪体重も増加させる必要もあるので、
体重の増加により
一時的に動きづらく感じる
時期もあるかもしれません。
例えば、
バスケットボールのシュートのような
運動課題の場合、
ボールを遠くに飛ばし過ぎても
シュートが成功できるとは限りません。
今までの筋力が100だった選手が
120にレベルアップすると、
今までの感覚では
ボールが飛び過ぎてしまうといった
事態も起こり得ます。
こういったことを防ぐためにも、
技術練習で強くなった体に
スキルを適応させる必要があうのですが、
その適応が間に合っていない間は
パフォーマンスが
一時的に下がることもあるでしょう。
まとめ
以上のように、
ウエイトトレーニングを実施する
デメリットといったものも存在します。
選手やコーチと信頼関係を構築するためにも、
こうったことも含めて
コミュニケ―ションをとっていきましょう!
参考文献
- Bartolomei, S, Sadres, E, Church, DD, Arroyo, E, Iii, JAG,
Varanoske, AN, et al. Comparison of the recovery
response from high-intensity and high-volume
resistance exercise in trained men.
Eur J Appl Physiol 117: 1287–1298, 2017. - Hamill, BP. Relative Safety of Weightlifting and
Weight Training. J Strength Cond Res 8: 53, 1994.
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